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耳介軟骨移植とは


耳介軟骨移植はニキビ跡や水疱瘡跡、その他の凹んだ傷の修正に適応します。ニキビや水疱瘡の跡や、黒子などを切除した後にできる“皮膚の凹み”、いわゆる陥没変形は皮膚表面だけでなく、皮下もダメージを負っています。このような場合、単純に縫い直すだけでは再び凹んでしまうことがあるのです。
またレーザー治療やヒアルロン酸などは、陥没変形に効果がありません 。陥没変形を起こしている皮膚は、“モグラの巣”のように地盤沈下を起こしている、あるいは、十分な数の柱がない上に屋根が乗っかっているような状態です。そこで土台となる耳介軟骨(柔軟性があり、しっかりした組織)を移植し、支えとして、傷の凹みを改善します。耳介軟骨は柔らかく、組織への適合性もあります。
耳介軟骨の一部を採取しても、耳が変形することはありません。
◆ 症例写真
case1水疱瘡により凹んだ傷跡(眉間部の陥凹性瘢痕)の修正 :耳介軟骨移植


Before
Before(眉間にシワをよせた状態)
眉間部に丸く凹んだ傷跡を認めます。水疱瘡が原因で組織が破壊され、凹みました。このような場合は、失った組織を補充する目的で耳介軟骨を移植します。
~この症例の経過~


採取する耳甲介の軟骨は、耳の後ろから採取します。軟骨を移植し、脂肪弁でカバーします。







術後1カ月で陥凹はほぼ改善され、術後5カ月で傷跡も目立たなくなりました。


耳甲介の軟骨を採取しましたが、耳の変形を認めません。また傷跡も目立ちません。
◆リスク・副作用・合併症
【傷跡修正+耳介軟骨移植術】
内出血、腫脹、感染、傷の哆開(しかい;傷が開く)、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ)、瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、傷が長くなる、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、修正前より目立つ、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また軟骨採取部は耳介後面・耳甲介(耳珠)に傷跡ができる、耳介の感覚鈍磨、疼痛、耳甲介もしくは耳珠の変形などが考えられます。
※before & afterの画像は、参考画像であり効果や満足度は症例により異なりますのでご了承ください。
case2ニキビ跡(左頬の陥凹性瘢痕)の修正 :耳介軟骨移植/身体醜形障害(BDD)


Before
Before(「い~」の状態)
左頬の皮膚に凹みがありますが、第三者から見るとさほど目立ちません。しかしご本人はとても気にされていて、毎日鏡を見て傷の確認をすること(確認行動)などから身体醜形障害(BDD)が疑われました。凹みの原因はニキビ跡です。光の当たり具合によっては、お化粧で隠せず目立っていました。また「い~」をすると周囲の組織が引っ張られ、余計に凹みました。複数回のカウンセリングを行い、耳介軟骨移植を選択しました。
~この症例の経過~
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採取する耳甲介の軟骨は、耳の後ろから採取します。軟骨を移植し、脂肪弁でカバーします。 |



術後4カ月後には凹みが改善され、線状の傷を認めます。しかし1年経過すると、傷跡はほとんど目立ちません。
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耳甲介の軟骨を採取しましたが、耳の変形を認めません。また傷跡も目立ちません。
◆リスク・副作用・合併症
【傷跡修正+耳介軟骨移植術】
内出血、腫脹、感染、傷の哆開(しかい;傷が開く)、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ)、瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、傷が長くなる、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、修正前より目立つ、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また軟骨採取部は耳介後面・耳甲介(耳珠)に傷跡ができる、耳介の感覚鈍磨、疼痛、耳甲介もしくは耳珠の変形などが考えられます。
※before & afterの画像は、参考画像であり効果や満足度は症例により異なりますのでご了承ください。
case3黒子除去後に凹んだ傷跡(下顎部の陥凹性瘢痕)の修正 :耳介軟骨移植/身体醜形障害(BDD)


Before
1年後
顎にあった黒子を他院で除去した跡が凹んだ症例です。第三者からは「気にしなくていい」と言われましたが、一日に何度も鏡を見るなどの繰り返し行動を行っていました。身体醜形障害(BDD)を疑い、複数回のカウンセリングを行い、耳介軟骨移植を選択しました。
~この症例の経過~
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採取する耳甲介の軟骨は、耳の後ろから採取します。軟骨を移植し、脂肪弁でカバーします。 |




術後3週間はまだ赤く、従来のテープ固定だけでなくトラニラスト(傷の赤みを改善する内服薬)を処方しました。術後1カ月で、赤みと凹みはほぼ改善されています。術後1年経過すると、傷跡はほとんど目立ちません。
◆リスク・副作用・合併症
【傷跡修正+耳介軟骨移植術】
内出血、腫脹、感染、傷の哆開(しかい;傷が開く)、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ)、瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、傷が長くなる、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、修正前より目立つ、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また軟骨採取部は耳介後面・耳甲介(耳珠)に傷跡ができる、耳介の感覚鈍磨、疼痛、耳甲介もしくは耳珠の変形などが考えられます。
※before & afterの画像は、参考画像であり効果や満足度は症例により異なりますのでご了承ください。
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